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お久しぶりです。
書きたい感想ネタはたくさんあるのに、なかなかできず。 発散させないと溜まるね・・・!
ということで、合間をみて聴いていたBLCDの感想を今日はひとつ。
「 憂鬱な朝 」
原作:日高ショーコ
久世暁人:羽多野渉、桂木智之:平川大輔
【あらすじ】
時は明治。10歳で両親を亡くした久世暁人は、父の跡を継いで久世子爵家の当主となった。
初めて訪れる久世本家で彼を待っていたのは、怜悧な美貌をたたえる家令の桂木智之。
家令にして久世家名代、暁人の教育係を務める桂木は、なぜか暁人には冷たく当たり・・・。
そもそも原作者、日高ショーコさんがすごく好きなんです。
現代の大人のお話が多い日高さんが、初めて挑んだ時代モノ。
しかも徹底的に拒絶する態度を崩さない美貌の家令・・・その家令に焦がれる若き子爵。
一体どういう風にお話が展開していくのだろうと!
単純に体裁や感情論を描くことの多い現代モノとは違い、当時の風潮や華族制という今にはない制度の中で描かれる恋は、思ったよりも複雑で難解。
簡単には 「好きだ」 と想いを伝えることができない、自由がない世界での物語です。
早く大人にならなければならない時代にあって、登場人物たちはみな頭の回転がよく、クセもある。
そして現代男性には失われつつある、内に秘める熱い想いを感じられる。 そこがたまりません!
なんていうのかなー・・・ヘラヘラしてない、というか。
すべてを完璧にこなす桂木を目標とし、彼に認められたい一心だった暁人が、次第に違う感情をも覚えていくんですが、その過程が急ぎすぎず丁寧に描かれています。
自分を認めてもらいたい、自分を見て欲しい。
感情とアイデンティティのすべてが桂木に向いていた暁人が、やがて久世家のためだけに生きることを条件として桂木と取引していくくだりは、精神的に急に大人になってしまって、なんとも切ないです。
” なってしまって ”というのは、作中の言葉を借りるなら、17歳の若きこの御当主があまりにも素直かつ聡明だからこそ出てきてしまう感想なんです。
桂木と一緒にいられることだけのために、自分の人生の自由を捧げる決心は、ある意味壮絶。
一方で、久世家に引き取られ、跡継ぎとして一身に期待を受け、厳格に育てられてきた桂木。
ある日突然、「子爵に跡継ぎが誕生した」 と知らされて・・・・。
そうなんです。 暁人が誕生したことで桂木の人生は大きく狂ったわけです。
詳細はネタバレになるので避けますが、「人から必要とされなくなった瞬間の絶望」 が今の桂木に大きく影響している気がします。
なんて薄幸の人なんだろうと。 でもその運命に流されないほど、強い人でもあるんですよね。
人間関係もその利害関係も複雑に絡み合っているので、一読しただけではよく分からない部分も多い作品です。
何度読んでも飽きがないのは、さまざまな人の思いを読むたびに深く味わえるからだと思います。
こういうシリアスだけの世界、大好きです!
・・・・で、ようやくCDの感想を(笑)。
主人公の暁人が10歳のシーンから始まるんですが、子供の暁人を演じる女性声優さんが上手いんですよ!
素直で小難しい大人の世界のことなど何も知らない、純粋で素直な暁人が可愛い!
まず羽多野さん。
大人・・・って言ってもまだ17歳だけど、子供の頃のまま育った聡明な暁人から、大人の駆け引きを心得た後半の暁人との演じわけがすごい!
絶対に桂木と生きる人生を手にすると決心したあとは、いい意味で激変。
柔らかい声から徐々に凛々しい声になっていく様は、暁人の内面の変化と心情がすごく伝わってきました。
平川さんは、凛としていて人の目を惹きつける桂木の声にイメージぴったり!
この声で演じてくれるんですか!? という感激が!
「怜悧な美貌」 というのが一発で伝わる、そんな声ですよー!
相変わらず些細な感情の触れ幅を見事に演じられる声優さんだと思います。
強く生きてきた人の葛藤や激情、暁人のことで動揺する心情が手に取るように、でも一聴きだけではすべてを感じ取れないような、そんな演じ方です。
攻の羽多野さん。 そして、受の平川さん。
実は二人とも初めて聴いたとき、そのリアルさに度肝を抜かれた声優さんです(笑)。
本当に本当に、衝撃を受けたよ・・・!(回想中)
今回もすごかったですよ・・・!
単なるそういうシーンとかじゃなくて、感情と感情のぶつかり合いです! ガチで!!
リアルさもそうだけど(笑)、些細な心の機微を必要とするこの作品においては、これ以上ないベストなキャスティングだったなぁと思います!
お二人は正真正銘、演技派&実力派の声優さんです!
そして原作、声優、BLファンとして何より嬉しいのが、原作を読み込んでキャラを深く掘り下げているところ。
キャストトークでそれがすごく伝わってきて、感激しました。
もちろん他の声優さんも同じだと思うんだけど、声優さんたちの言葉で聴ける、感じられるのは、本当に嬉しいですよね♪
小さい頃、羽多野さんがあんなに数多くの習い事をしていたなんて知らなかったなぁ。
桂木というキャラをどう演じるか、すごく難しかったと言っていた平川さんが印象的でした。
お二人とも話し方も話す内容も柔らかく、あったかくて、人柄に触れた気がして嬉しかったです。
2枚組という大ボリュームなドラマCDだけれど、甘くはない、シリアスなお話が好きな人にはオススメです!
原作に忠実に作られているので、原作ファンにもぜひ。
久々に充実して満足感のあるBLCDを聴きました!
書きたい感想ネタはたくさんあるのに、なかなかできず。 発散させないと溜まるね・・・!
ということで、合間をみて聴いていたBLCDの感想を今日はひとつ。
「 憂鬱な朝 」
原作:日高ショーコ
久世暁人:羽多野渉、桂木智之:平川大輔
【あらすじ】
時は明治。10歳で両親を亡くした久世暁人は、父の跡を継いで久世子爵家の当主となった。
初めて訪れる久世本家で彼を待っていたのは、怜悧な美貌をたたえる家令の桂木智之。
家令にして久世家名代、暁人の教育係を務める桂木は、なぜか暁人には冷たく当たり・・・。
そもそも原作者、日高ショーコさんがすごく好きなんです。
現代の大人のお話が多い日高さんが、初めて挑んだ時代モノ。
しかも徹底的に拒絶する態度を崩さない美貌の家令・・・その家令に焦がれる若き子爵。
一体どういう風にお話が展開していくのだろうと!
単純に体裁や感情論を描くことの多い現代モノとは違い、当時の風潮や華族制という今にはない制度の中で描かれる恋は、思ったよりも複雑で難解。
簡単には 「好きだ」 と想いを伝えることができない、自由がない世界での物語です。
早く大人にならなければならない時代にあって、登場人物たちはみな頭の回転がよく、クセもある。
そして現代男性には失われつつある、内に秘める熱い想いを感じられる。 そこがたまりません!
なんていうのかなー・・・ヘラヘラしてない、というか。
すべてを完璧にこなす桂木を目標とし、彼に認められたい一心だった暁人が、次第に違う感情をも覚えていくんですが、その過程が急ぎすぎず丁寧に描かれています。
自分を認めてもらいたい、自分を見て欲しい。
感情とアイデンティティのすべてが桂木に向いていた暁人が、やがて久世家のためだけに生きることを条件として桂木と取引していくくだりは、精神的に急に大人になってしまって、なんとも切ないです。
” なってしまって ”というのは、作中の言葉を借りるなら、17歳の若きこの御当主があまりにも素直かつ聡明だからこそ出てきてしまう感想なんです。
桂木と一緒にいられることだけのために、自分の人生の自由を捧げる決心は、ある意味壮絶。
一方で、久世家に引き取られ、跡継ぎとして一身に期待を受け、厳格に育てられてきた桂木。
ある日突然、「子爵に跡継ぎが誕生した」 と知らされて・・・・。
そうなんです。 暁人が誕生したことで桂木の人生は大きく狂ったわけです。
詳細はネタバレになるので避けますが、「人から必要とされなくなった瞬間の絶望」 が今の桂木に大きく影響している気がします。
なんて薄幸の人なんだろうと。 でもその運命に流されないほど、強い人でもあるんですよね。
人間関係もその利害関係も複雑に絡み合っているので、一読しただけではよく分からない部分も多い作品です。
何度読んでも飽きがないのは、さまざまな人の思いを読むたびに深く味わえるからだと思います。
こういうシリアスだけの世界、大好きです!
・・・・で、ようやくCDの感想を(笑)。
主人公の暁人が10歳のシーンから始まるんですが、子供の暁人を演じる女性声優さんが上手いんですよ!
素直で小難しい大人の世界のことなど何も知らない、純粋で素直な暁人が可愛い!
まず羽多野さん。
大人・・・って言ってもまだ17歳だけど、子供の頃のまま育った聡明な暁人から、大人の駆け引きを心得た後半の暁人との演じわけがすごい!
絶対に桂木と生きる人生を手にすると決心したあとは、いい意味で激変。
柔らかい声から徐々に凛々しい声になっていく様は、暁人の内面の変化と心情がすごく伝わってきました。
平川さんは、凛としていて人の目を惹きつける桂木の声にイメージぴったり!
この声で演じてくれるんですか!? という感激が!
「怜悧な美貌」 というのが一発で伝わる、そんな声ですよー!
相変わらず些細な感情の触れ幅を見事に演じられる声優さんだと思います。
強く生きてきた人の葛藤や激情、暁人のことで動揺する心情が手に取るように、でも一聴きだけではすべてを感じ取れないような、そんな演じ方です。
攻の羽多野さん。 そして、受の平川さん。
実は二人とも初めて聴いたとき、そのリアルさに度肝を抜かれた声優さんです(笑)。
本当に本当に、衝撃を受けたよ・・・!(回想中)
今回もすごかったですよ・・・!
単なるそういうシーンとかじゃなくて、感情と感情のぶつかり合いです! ガチで!!
リアルさもそうだけど(笑)、些細な心の機微を必要とするこの作品においては、これ以上ないベストなキャスティングだったなぁと思います!
お二人は正真正銘、演技派&実力派の声優さんです!
そして原作、声優、BLファンとして何より嬉しいのが、原作を読み込んでキャラを深く掘り下げているところ。
キャストトークでそれがすごく伝わってきて、感激しました。
もちろん他の声優さんも同じだと思うんだけど、声優さんたちの言葉で聴ける、感じられるのは、本当に嬉しいですよね♪
小さい頃、羽多野さんがあんなに数多くの習い事をしていたなんて知らなかったなぁ。
桂木というキャラをどう演じるか、すごく難しかったと言っていた平川さんが印象的でした。
お二人とも話し方も話す内容も柔らかく、あったかくて、人柄に触れた気がして嬉しかったです。
2枚組という大ボリュームなドラマCDだけれど、甘くはない、シリアスなお話が好きな人にはオススメです!
原作に忠実に作られているので、原作ファンにもぜひ。
久々に充実して満足感のあるBLCDを聴きました!
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