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  ステキ作品(BL含)と声に愛を。・・・眼鏡装着、準備はOK。
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某所にね、あるんです。作品のあらすじを結末を含めて読めるサイトが。
そこで読んで、さらに動画を見てみたらものすごく気になって。
で、さっそくDVDをレンタルして見てみました。

「地球(テラ)へ…」

アニメ放映当時、タイトルだけは知っていて、絵を見たら「あれ?なんだか昭和っぽい」と思っていた作品で、絵的にはすっかり手塚作品と勘違いしていた私。
まったく違う方の、しかも原作は1977年からの連載開始だったとは!
気になった理由はソルジャー・ブルーのビジュアルに惹かれたからだったんだけど、ぜんぶ見終わって今言いたいのは、「とてつもなく壮大なストーリー」だったってことです!
そして、ソルジャー・ブルーとジョミーに作品を見ながら生まれる感情のほとんどを持っていかれました。
キャラの第一印象、まちがいなかった!

「地球へ…」は環境破壊や人種差別など多くの作品でも扱われてきたテーマを多く盛り込んだ作品だけれど、それ以上に「想いをつなぐ、受けとる」ということに胸を貫かれました。
私はどうも完全にミュウ視点で見てしまったので、長寿であるがゆえにいやおうなしに描かれるミュウの世代交代がせつなくて・・・。
コンピュータで管理されている「人間」にも死という別れが平等におとずれるわけで、でも人間は果たしてミュウたちと同じ感情で別れを体験するのかなとか考えてしまうんですよね。
感情過多がミュウの特徴と言われるけれど、ごく当たり前の感情の発露に思えるんです。

また同じソルジャーでも、ブルーとジョミーは境遇がちがう。
非人道的な扱いを受けながらも指導者としてミュウたちをまとめ上げ、何があっても必ず地球へ向かうという揺るぎのない目標が強さになったブルー。
子供時代の記憶を持ち、人間とミュウ両方の感覚を持ちながら、ミュウにとっての最善を、未来を常に苦しみながら模索していったジョミー。
仲間をまとめ上げおそらく最初からカリスマだったブルーも同じように悩み、苦しみながらソルジャーとして生きていたのかもしれないけれど、ある日突然ミュウとして覚醒、次のソルジャーだと言われたジョミーとでは、葛藤の質もちがう。
伝えようとする側と受けとろうとする側。仲間を守るという共通の願い。
それらをなぞって想像していくと、とても胸が苦しくなります・・・・。

怒涛の勢いでDVDを見てから原作を即購入して読んでみたところ、描かれ方がぜんぜんちがっていて驚きとともに新たなよろこびもありました!
って、実は1巻だけまだ届いてなくて、読んだのは2、3巻だけなんですけどね(汗)。
文庫版だとサイズが小さいからコミックス版で買おうとしたら、1巻だけどこも欠品っていう・・・。

24話しかないアニメでは描かれていなかった設定が、原作では丁寧に描かれています。
うーん、確かにこの情報量をすべて描ききろうと思ったら24話じゃ足りないだろうなぁ。
SF、近未来を扱う作品は作中でその世界観や設定の説明を盛り込まなくてはならないけれど、読んでいて難しいと感じないのがこの作品のすごいところ。
「え?なになに、どういうこと?」ってならないんですよ。造語も設定も作中できちんと説明されているから、納得できるし説得力がある。
これが30年も前の作品だなんてことはすっかり頭から吹き飛んで、ものすごくのめり込んで読みました。

アニメではキースが冷徹感全開で描かれ、ミュウは抹殺しろ!ばかり主張していて、なぜそれほどまでに徹底しようとするのか、ずっと頑なだったのがラストでどうしてミュウとの会談を承諾したのかが疑問に残ったままだったんです。
原作を読むと、どういう考えてそこに至ったのかがとても丁寧に描かれていて、キースは決して機械のような人間だったのではないと知って、やっとキースが好きになりました。
アニメのあれはキース好き!ってなんないって、絶対!(笑)
人間くさいやつだなぁ・・・いやそうじゃなくて、人間だなぁと。
うん、原作を読まなかったらキースは確実に嫌いなままだった(笑)。

そのあたりの説明がすっかり飛ばされているのがアニメでものすごくもったいないところだったなぁ。
当時の諸事情記事を読んでいくと仕方なかったのかなとも思えるけれど、やっぱりあと2クールほど使ってじっくり丁寧に描ききってほしかった(とくにキースの葛藤)。
そこが本当に本当に残念。
いっそ24話で区切って、後半を間をあけて製作すればよかったのにな。
放映当時は視聴率どうだったんだろ。人気はあまりなかったのかな。原作と設定が大きくちがっていたから、原作ファンにはあまり歓迎されなかったのかな・・・なんて、今となってはどうしようもないことをいろいろ考えてみたりして。
(当時同人誌ではけっこう見かけたような気がするんだけどな)

気がついたら仕事をしていてもふとブルーやジョミーのことが浮かんできて、久々の病気状態です(笑)。しばらくなかったな、こんな感じ。
誰よりも地球へ行きたかったはずのブルーの運命を思うと胸がきゅっとなります。
しかも誰よりも強い力をもったミュウでありながら儚げって・・・反則!
さらに余談だけれど私は赤目キャラに弱いッ!

前半ジョミーの強情でウジウジしたようなキャラは本来好きにはならないはずが、どういうわけかなんだかもうずっと好きです(笑)。
悩みながら成長して苦悩する姿は、見ている私(人間)の立場と同じで、最初から最後までどっぷりと感情移入して見ていました。
わかりやすいところだとミュウとして覚醒したところ、真のソルジャーとして覚悟を決めた2つのシーンが決定打ですね。
ブルーならどうしただろうと苦悩して、でもいつも真摯で一生懸命に生きるジョミーが大好き。
前半はかわいいなー思っていたのが、後半ではびっくりするほど凛々しく成長しました。
ジョミー役が斎賀みつきさんで本当によかった・・・!!
斎賀さんのジョミーだからこそ、こんなに好きになったんだ。

受け継ぐ想いがあるとき、そこには必ず見届ける者と先へと進む者があって、別れがある。
自分はもういなくなるけれど、自分の遺志を引き継ぐものがいる限り、永遠は存在する。
そして未来がある。
残された者は先人の遺志を継いで、また次代へと同じ想いを引き継いでいく・・・。
過去にも未来にも真摯に生きること。
それこそが、希望なんだと。
強く感じた作品でした。たくさんたくさん泣きました。


アニメ版は2007年の作品だそうで、今ごろハマった身としては発散のしどころがむずかしくモヤモヤする一方、今ごろでもこんなに素敵な作品に出会えたという幸せをじんわり噛みしめている自分もいて、複雑な心境です(笑)。

とりあえずレンタルは堪能したので(2周した)、速攻でDVDを購入してしまいました。
6年も経ってから初回限定版を新品で集める難しさを味わいました(笑)。
でも、絶対手元に置いておきたい作品になっちゃったんだからしかたないね(笑)。
また宝物が増えました。
11月はひたすら節約決定です。



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