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よしながふみ原作、映画 「大奥」 を観てきました!
原作漫画版は1巻からリアルタイムで読んでいました。
女性>男性という人口比で構成された社会は、政(まつりごと)、商い、家督とすべてにおいて女性中心の世界。
そのたいそう奇想天外な発想に興味が湧いて読んでみたところ、あっという間に引きこまれ、夢中になって読んでいます。
それだけに映画化の話を聞いたとき、「うーん・・・」 と首をひねってしまったんですね。
原作への思いが強いと、なかなか期待通りにはならないものです。
だから今回も正直なところ、期待は半分程度・・・だったんですが。
映画、めちゃくちゃ面白かった!!
ホント、失礼なことを思ってすみません(汗)。
このスケールたるや、想像の倍以上! かなりクオリティ高いです!
映画化の話が持ち上がったとき、コミックスがまだ2巻までしか出ていなかったんだそうです。
かなり前から実写の話があったってことですよね。
だからこの映画はコミックスでいうところの、1~2巻までのお話です。
大奥は巻数が進むごとに時の将軍や配下の者たちも変化していくんですが(時系列とは限らない)、今回は八代将軍吉宗と、新しく大奥入りした貧乏旗本の嫡子、水野を中心に描かれています。
まず最初に引きこまれたのが、「音楽」。
映像の世界観を引きたて、時には縁の下を支える大きな部分に、音楽好きとしてはどうしても注目してしまいます。
ゲームにしてもドラマにしても人物が繰り広げるドラマの後ろで流れる音楽は、映像より勝ちすぎてもいけないし、印象を強く焼き付けるもの。
秀作というのは、その二つをいっぺんにやってしまうような、そんな音楽じゃないかと思うんです。
すーっと耳に馴染むのに、やけに心に残る旋律。
「大奥」 の音楽は、まさにそういう音楽でした。
そして役者さんたち。
比較的若い俳優さんが多く登場するので果たして・・・と思っていたんですが、これまた本当に失礼な話でした。
目ヂカラがすごい! 目は口ほどにものを言うとはこのことか!と大いに納得。
気づけば完全に引きこまれて、一緒になって泣いたり、笑ったりしてました。
事前にレビューで 「吉宗は柴崎コウ以外にありえない!」 とあったのを思い出しました。
このキャスティングは原作者のよしながさんの希望でもあったそうです。
他人を圧倒させるカリスマ性、曲者・切れ者揃いの大奥にあってその聡明さは、配下の者がぐうの音も出ないほど。
したたかで、強く気高い。
この迫力は、確かに柴崎コウ以外にありえなかったと思います。
また、大奥は大勢の見目麗しい若い殿方がたくさんお勤めしています。
この殿方たちが本来ならば女性が担うべき仕事 (お針子、掃除、料理などなど) を、てきぱきとこなしていく様子は、見ていてたいそう清々しい!
役者さんたちの所作が、本当に美しいんです。 歩くだけでも!
腐女子という邪な目線(笑)で眺めるのが、恥ずかしくなるぐらいです。
あ、もちろん腐女子が歓喜するシーンもありましたので、同胞の方はご安心を(笑)。
佐々木蔵之介さんが・・・・あああ!!!
セットもものすごく豪華で、とてもリアルな造り。
衣装もこだわりが見えて、綺麗でした。
細かいところまで再現し、手を抜かない。 そんなふうに感じましたよ!
原作コミックスは当然ながら白黒の世界なんだけど、映画は極彩色とでもいうような。
色と日本の伝統美に溢れかえっています。
そうそう、セットのおかげか、音響さんの技術によるものかはわからないけど・・・・ふすまや障子を開け閉めする音、畳を歩く音 (これがまた所作が美しいから音も静かなんだ!)、わずかな衣擦れの音まで。
あらゆる音が、本当に美しい!!
とても小さな音なのに、はっとするほど耳なじみのよい美しい音なんです。
例えばふすま・障子の開閉には正しい手順があったり、畳の歩き方というものがあったりしますよね。
その所作に美しさを追求した日本人だからこそ、こういう何気ない音 (日常音) にも聞き入ってしまう心があるんじゃないかなと、そんな風に思うんです。
原作をはっしょった構成になっているのかという不安もありましたが、皆無でした。
特殊な世界においてはまず、その世界観を説明することから物語が始まるものです。
これが過不足なく描かれていて、大奥を知らない人でもスッと入っていける序盤は秀逸。
またかなり登場人物が多い作品にもかかわらず、一人ひとりの人物像・個性がきっちり描かれていて、誰一人欠けては成立しないような物語だと再認識しました。
うん。 決して一人を取り立てて時間を裂いて描いているわけじゃないんですよね。
それなのに、その人物の人生観が深く描かれている、という。
「大奥」 という俗世から切り離された世界に渦巻く、さまざまな人の人生。
ある者は出世という野望を抱き、ある者は権力者を逆手にとる算段を巡らせ、ある者はまた失意と諦めと共に流れ着き。
それぞれが大奥の中で自分の存在価値と目的を見出し、生きている。
栄華を極めた者も、そうでない者も、狭い世界での生き方を受け入れ、誇り高く全うしていく・・・・。
切なく、胸がいっぱいになるのに、清々しく晴れ晴れとした。
映画 「大奥」 は、そんな作品でした!
これは絶対に観に行ったほうがいい!
サントラと・・・それからDVDは絶対に買います!
ぜひ3巻以降も映画化に! 続編、強く希望!!
原作漫画版は1巻からリアルタイムで読んでいました。
女性>男性という人口比で構成された社会は、政(まつりごと)、商い、家督とすべてにおいて女性中心の世界。
そのたいそう奇想天外な発想に興味が湧いて読んでみたところ、あっという間に引きこまれ、夢中になって読んでいます。
それだけに映画化の話を聞いたとき、「うーん・・・」 と首をひねってしまったんですね。
原作への思いが強いと、なかなか期待通りにはならないものです。
だから今回も正直なところ、期待は半分程度・・・だったんですが。
映画、めちゃくちゃ面白かった!!
ホント、失礼なことを思ってすみません(汗)。
このスケールたるや、想像の倍以上! かなりクオリティ高いです!
映画化の話が持ち上がったとき、コミックスがまだ2巻までしか出ていなかったんだそうです。
かなり前から実写の話があったってことですよね。
だからこの映画はコミックスでいうところの、1~2巻までのお話です。
大奥は巻数が進むごとに時の将軍や配下の者たちも変化していくんですが(時系列とは限らない)、今回は八代将軍吉宗と、新しく大奥入りした貧乏旗本の嫡子、水野を中心に描かれています。
まず最初に引きこまれたのが、「音楽」。
映像の世界観を引きたて、時には縁の下を支える大きな部分に、音楽好きとしてはどうしても注目してしまいます。
ゲームにしてもドラマにしても人物が繰り広げるドラマの後ろで流れる音楽は、映像より勝ちすぎてもいけないし、印象を強く焼き付けるもの。
秀作というのは、その二つをいっぺんにやってしまうような、そんな音楽じゃないかと思うんです。
すーっと耳に馴染むのに、やけに心に残る旋律。
「大奥」 の音楽は、まさにそういう音楽でした。
そして役者さんたち。
比較的若い俳優さんが多く登場するので果たして・・・と思っていたんですが、これまた本当に失礼な話でした。
目ヂカラがすごい! 目は口ほどにものを言うとはこのことか!と大いに納得。
気づけば完全に引きこまれて、一緒になって泣いたり、笑ったりしてました。
事前にレビューで 「吉宗は柴崎コウ以外にありえない!」 とあったのを思い出しました。
このキャスティングは原作者のよしながさんの希望でもあったそうです。
他人を圧倒させるカリスマ性、曲者・切れ者揃いの大奥にあってその聡明さは、配下の者がぐうの音も出ないほど。
したたかで、強く気高い。
この迫力は、確かに柴崎コウ以外にありえなかったと思います。
また、大奥は大勢の見目麗しい若い殿方がたくさんお勤めしています。
この殿方たちが本来ならば女性が担うべき仕事 (お針子、掃除、料理などなど) を、てきぱきとこなしていく様子は、見ていてたいそう清々しい!
役者さんたちの所作が、本当に美しいんです。 歩くだけでも!
腐女子という邪な目線(笑)で眺めるのが、恥ずかしくなるぐらいです。
あ、もちろん腐女子が歓喜するシーンもありましたので、同胞の方はご安心を(笑)。
佐々木蔵之介さんが・・・・あああ!!!
セットもものすごく豪華で、とてもリアルな造り。
衣装もこだわりが見えて、綺麗でした。
細かいところまで再現し、手を抜かない。 そんなふうに感じましたよ!
原作コミックスは当然ながら白黒の世界なんだけど、映画は極彩色とでもいうような。
色と日本の伝統美に溢れかえっています。
そうそう、セットのおかげか、音響さんの技術によるものかはわからないけど・・・・ふすまや障子を開け閉めする音、畳を歩く音 (これがまた所作が美しいから音も静かなんだ!)、わずかな衣擦れの音まで。
あらゆる音が、本当に美しい!!
とても小さな音なのに、はっとするほど耳なじみのよい美しい音なんです。
例えばふすま・障子の開閉には正しい手順があったり、畳の歩き方というものがあったりしますよね。
その所作に美しさを追求した日本人だからこそ、こういう何気ない音 (日常音) にも聞き入ってしまう心があるんじゃないかなと、そんな風に思うんです。
原作をはっしょった構成になっているのかという不安もありましたが、皆無でした。
特殊な世界においてはまず、その世界観を説明することから物語が始まるものです。
これが過不足なく描かれていて、大奥を知らない人でもスッと入っていける序盤は秀逸。
またかなり登場人物が多い作品にもかかわらず、一人ひとりの人物像・個性がきっちり描かれていて、誰一人欠けては成立しないような物語だと再認識しました。
うん。 決して一人を取り立てて時間を裂いて描いているわけじゃないんですよね。
それなのに、その人物の人生観が深く描かれている、という。
「大奥」 という俗世から切り離された世界に渦巻く、さまざまな人の人生。
ある者は出世という野望を抱き、ある者は権力者を逆手にとる算段を巡らせ、ある者はまた失意と諦めと共に流れ着き。
それぞれが大奥の中で自分の存在価値と目的を見出し、生きている。
栄華を極めた者も、そうでない者も、狭い世界での生き方を受け入れ、誇り高く全うしていく・・・・。
切なく、胸がいっぱいになるのに、清々しく晴れ晴れとした。
映画 「大奥」 は、そんな作品でした!
これは絶対に観に行ったほうがいい!
サントラと・・・それからDVDは絶対に買います!
ぜひ3巻以降も映画化に! 続編、強く希望!!
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